転居する際には住んでいた家の電気・ガス・水道を退去日に停止し、新居では引越し完了当日から使うことができるよう手配する必要があります。旧居と新居、それぞれ余裕をもって手続きをしなければ、料金の二重払いや引越し完了後すぐに使用できないなどのトラブルが起きかねません。手続きの日数や内容を事前に把握しておくことが大切です。今回は、引越し時の電気・ガス・水道の使用停止および開始手続きの方法を解説していますので、現在引越しを計画されている方はぜひ参考にしてください。
目次
電気の手続き
電気の使用停止および開始手続きは、電話やインターネットの両方から申し込むことができます。いずれの場合も余裕をもって引越し1~2週間前には連絡を入れておき、旧居と新居で電気料金の二重払いがおきないようにしましょう。
電気の停止の手続き
旧居の電気の使用停止を申請する際は、あらかじめ手元に検針票や領収書を用意し、以下の情報をスムーズに伝えてください。
- < 必要な情報 >
- 1.契約者名
- 2.現住所
- 3.お客様番号
- 4.引越し日(停止日)
- 5.引越し先住所
- 6.支払い方法(集金/新居へ請求書・振込用紙送付/クレジットカード/口座振替)
電力会社の作業員は引越し日に旧居の電力停止措置を行いますが、その場に立ち会う必要はありません。引越し時はブレーカーを落としてから退去しましょう。また、旧居での最終月の電気料金は、選択した方法で後日支払います。
電気の新居での開始手続き
引越し完了後、電気は新居のブレーカーを入れるとすぐに使用できますので、作業員の立ち会いは不要です。ただし、電気がつくことを確認したら、ブレーカーまたは玄関などに備え付けられている「電気使用申込書」をポストへ投函するか、インターネットで使用開始手続きを行ってください。この手続きはあまり遅くなるとトラブルの原因となりますので、なるべく引越し当日に済ませておきましょう。
ガスの手続き
ガスの手続きは停止時も開始時も作業員の立ち会いが必要となるケースが多くなります。引越し件数が多くなる春先は希望日に予約を取れないこともありますので、遅くとも引越しの2~3週間前には契約先のガス会社へ電話かインターネットで連絡をしてください。
ガスの停止の手続き
ガスの使用を止める手続きは、電気と同じように電話とインターネット両方から行うことができます。その際、以下の情報を正確に伝えるため、事前にメモをとっておくようにしましょう。
- < 必要な情報 >
- 1.契約者名
- 2.現住所
- 3.お客様番号
- 4.引越し日(停止日)
- 5.引越し先住所
- 6.支払い方法(集金/新居へ請求書・振込用紙送付/クレジットカード/口座振替)
お客様番号はガスメーターに貼ってあるシールや使用量のお知らせに記載されています。ガスメーターが室外にある方は、引越し日の立ち会いは不要です。しかし、室内やオートロックの建物内にガスメーターがある場合は、作業員は勝手に立ち入ることができないので立ち会いが必要となります。このように、ガスの停止手続きはガスメーターの位置によって立ち会いの有無が変化するので、旧居のメーター位置を確認し、スケジュール調整をしておきましょう。また、旧居で最終月に使用したガス代は、電気と同じように最終検針日から引越し日までの日割り計算で算出した額を支払うこととなります。
ガスの新居での開始・開栓手続き
ガスの開栓時はガスメーターの位置にかかわらず、必ず立ち会いが必要となるため、ガスの停止手続きと同時に新居での開栓手続き日時も予約しておくことをおすすめします。ただし、ガスは現在使用している機器が引越し先で使用できないケースがあるので注意をしてください。たとえば、引越し先が都市ガスの場合、プロパンガス専用機器を使用していた方はその機器を使用することができません。開栓時にそのようなトラブルで手続きがストップしてしまわぬよう、事前にガスの種類を把握し、ガス機器の種類をあわせておきましょう。開栓時は「ガスの種類とガス機器の合致」「警報装置の動作」「ガス漏れの有無」を確認し、すべて問題がなければ新居でもガスが使用できるようになります。
水道の手続き
水道の手続きは、停止・開始ともに立ち会う必要はありません。手続きも電気・ガス同様、インターネットまたは電話から行うことができるので、どちらか都合の良い方を選んでください。
水道の停止の手続き
水道の使用停止手続きを行う際は、旧居の市区役所または町村役場の「水道課」や「水道局」に連絡をします。その際、お客様番号が記載されている検針票や領収書を手元に用意し、以下の情報を正確に伝えましょう。
- < 必要な情報 >
- 1.契約者名
- 2.現住所
- 3.お客様番号
- 4.引越し日(停止日)
- 5.引越し先住所
- 6.支払い方法(集金/新居へ請求書・振込用紙送付/クレジットカード/口座振替)
マンションやコーポなどの集合住宅は、管理組合が建物の水道契約をまとめている場合もあるので、停止の連絡を入れる前に契約内容を確認しておくことが大切です。また、旧居で最終月に使用した水道料金は、引越し日に作業員が水道メーターから算出するので、退去時には旧居にあるすべての蛇口がしまっていることを確認し、引越しを行いましょう。
水道の新居での開始手続き
水道メーターボックス内にある「水止栓」を左に回すと新居で水道が使えるようになります。 蛇口から水が出ることを確認したあとは、玄関や水道メーター付近に置いてある「水道使用開始申込書」をポストに投函するか、新住所を管轄している水道局に電話やインターネットから連絡をし、開始手続きを行います。開始手続きが遅くなるとトラブルの原因になるので、なるべく引越し当日に済ませておきましょう。
面倒な住所変更を一括で行えるサービスもあります
引越しをする際は電気・ガス・水道だけでなく、郵便や銀行などの住所変更も同時に行わなければなりません。通常は同じ連絡内容を複数の事業者に伝えなければなりませんが、ネット上には一度の入力で連絡内容を複数の事業所に一括送信できる便利なサービスもあります。
まとめ
- 引越し前に手続きの日数・内容を把握しましょう
- 最後に電気・ガス・水道の手続きに関する内容を表にしてまとめました。
引越し時は今回ご紹介した電気・ガス・水道だけでなく、郵便や銀行など複数の変更手続きも同時に行わなければなりません。引越し前には手続きの日数や内容を把握しておき、手続き漏れがないようにしましょう。
電気 | ガス | 水道 | |
---|---|---|---|
停止・開始 時期の目安 |
引越し 1~2週間前 |
引越し 2~3週間前 |
引越し 1~2週間前 |
停止時 | |||
立ち会い | ×不要 | △場合により必要 | ×不要 |
申込方法 | 電話/インターネット | ||
伝達事項 |
・契約者名 ・現住所 ・お客様番号 ※1 ・引越し日(停止日) ・引越し先住所 ・支払方法 (集金/新居へ請求書・振込用紙送付/クレジットカード/口座振替) | ||
お客様番号 記載場所※1 |
・検針票 ・領収書 |
・ガスメーター横 ・検針票 |
・検針票 ・領収書 |
開始時 | |||
立ち会い | ×不要 | 〇必要 | ×不要 |
開始方法 | ブレーカーを上げる | 立ち会いによるチェック終了後に使用可能 | 水道メーターボックス内の水止栓を左にひねる |
申込方法 | 「電気使用申込書」発送/電話/インターネット | 立ち会い時に確認 | 「水道使用開始申込書」発送/電話/インターネット |