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2019年07月16日

市街化調整区域とは?家を建てる・改築するには許可が必要?

土地や物件探しをしている方は、「市街化調整区域」という言葉を耳にしたことがありませんか? 市街化調整区域に指定された土地は価格が安いので魅力的に思えますが、さまざまな注意点もあるということを知っておかなければなりません。そこで今回の記事では、市街化調整区域の詳しい解説とともに、市街化調整区域の物件購入・物件売却時のポイントをご紹介させていただきます。

市街化調整区域とは?相場よりも価格が安い?

市街化調整区域って何?

市街化調整区域とは、都市計画法に基づき指定される、都市計画区域の区域区分のひとつです。都市計画法では、市街化調整区域とは「市街化を抑制すべき区域」と定義されています。
市街化調整区域では、無秩序に市街化させることを防止するために建築などが厳しく制限されています。住宅や商業施設などを建てる、増築する、改築するなどの建築等を原則行うことができません。

「市街化区域」と「市街化調整区域」の違いとは?

市街化調整区域と似た言葉で「市街化区域」というものがあります。言葉は似ていますが、内容は大きく異なります。

市街化区域

市街化区域とは、すでに市街地となっている地域もしくは指定区域をおおむね10年以内に活性化させる目的のある地域のことです。住宅や商店、商業施設や病院の他、学校、公園、道路などの公共施設が整備されるなど、市街地として開発を行っていく地域のことです。市街化区域であれば、住宅の新築や改築などを許可なく行うことができます。

市街化調整区域

逆に市街化調整区域とは、環境を守るために自由に建築することは原則認められておらず、建築行為には許可を得る必要があります。そのため、居住用住居は少なく、田んぼや畑などの農業地や森林などのある地域となります。場所によっては道路の舗装が十分でなかったり、コンビニやスーパーなどの商業施設や駅などの交通機関が遠かったりするケースもあります。

市街化調整区域は制限があるため割安となるケースがある

市街化区域と市街化調整区域では大きく差があり、市街化調整区域は住環境としての利便性が悪く、家を建てる場合の建築制限などが厳しく、家を建てる・増築する・改築する場合には許可が必要となるため、同じ広さの土地であったとしても、市街化調整区域のほうが価格が割安となる場合も見受けられます。

市街化調整区域での物件購入の注意点

購入しても市街化調整区域だと新築や改築、建て替えは出来ないの?

前述のとおり、市街化調整区域は建築物の建築等は制限されており、原則認められておらず、開発許可が必要です。
新築で建物を建てる行為はもちろん、中古住宅の建て替えや増築・改築のほか、既存の住居の一部を取り壊し、新たに建てるリノベーションにおいても、基本的に自治体に開発の許可をもらう必要があります。
ただし、自治体によっては、指定された地域であれば市街化調整区域であったとしても開発を条例で認めているところもあり、事前に確認することをおすすめいたします。

買った中古物件のリフォームは出来るの?

一般的にリノベーションと呼ばれる大規模の修繕は「改築」にあたりますが、例えばキッチンや風呂、トイレなどの設備交換や外壁の塗り替え、家具の造作などのリフォームは建築にはあたらないため行うことが可能です。
ただし、検討しているリフォーム内容が、本当に許可の必要のない工事かどうかは自身で判断するのではなく、施工を行う建築会社・工務店や各自治体の窓口などに事前に相談することをおすすめいたします。

住宅ローンが通りにくい?

市街化調整区域は原則として家を建てることを認めていないため、住宅ローンの利用が難しく、銀行によっては対象外としているケースもあります。市街化調整区域において住宅ローンは通りにくい傾向にあるといえます。
ただし、すべてのローン審査が却下されるわけではありません。開発許可が出ており、“誰でも”再建築ができるなどの条件であれば審査可能な住宅ローンもあります。しかし、開発許可は「申請した人限定」といった場合もあり、その場合には住宅ローン対象外となる可能性もあります。

市街化調整区域では住環境を整える必要があります

市街化調整区域はそもそも居住を目的とされていないため、電気やガス、水道などが通っていない場合もあります。その場合、必要に応じて自己負担で電気やガス、水道を通す必要があります。

市街化調整区域の物件売却の注意点

市街化調整区域の物件は売却が難しい?

前述で明記したように、建築(新築・改築・増築など)には開発許可が必要、住宅ローンが通りにくい傾向にある、電気やガス、水道などのインフラが整備されていないケースがあるなど制約が多いため、通常の土地の売却よりもハードルは高くなってしまいます。
また、通常の土地よりも物件の流通量は少なく、同時にニーズも少ないため、その点においても難しいと言えます。
しかし、売却が出来ないわけではありませんので、まずはお気軽にお問い合わせください。

市街化調整区域の魅力・メリット

物件価格が相場より割安になる

土地購入の際の坪単価が通常の土地よりも安くなっているケースがあります。その場合、同じ面積の土地でも市街化調整区域のほうが相場よりも割安になります。

固定資産税が割安になる

毎年支払う固定資産税は土地評価額に対しての計算となります。前述したとおり、通常の土地よりも割安の坪単価となった場合、固定資産税も割安となります。

静かな環境

市街化調整区域で住居やビル、商業施設の建築が制限されているため、市街化区域よりも騒音に悩む可能性も低く、静かな環境だと言えます。

まとめ

市街化調整区域での新築・改築・増築は許可が必要
市街化調整区域では建築に制限があります。物件価格は相場より安くなるケースもありますが、新築や改築などには許可が必要だったり、住宅ローンが通りにくかったりと購入前にポイントをしっかりとおさえておく必要があります。
市街化調整区域の不動産売買をご検討ならまずはお気軽にご相談ください。

執筆:FUKUYAタウン 編集部

この記事の執筆者

FUKUYAタウン 編集部

暮らしや住まいに関する情報収集とコラムによる情報発信を行っています。不動産売買・新築請負・リフォーム・リノベーションなどのご要望はFUKUYAグループへ。