2019年08月05日

地震に強い家選び「免震」「制震」「耐震」の違い

2011年三陸沖で発生した東日本大震災、2016年九州熊本県を襲った熊本地震や2018年北海道の胆振東部地震などの大型地震が各地で発生しており、住居にも「地震に強い家」への需要が高くなっています。実際に地震の揺れに強い建築技術として「免震(めんしん)構造」「制震(せいしん)構造」「耐震(たいしん)構造」といった言葉をよく耳にするようになりました。
では実際に免震・制震・耐震では何が違うのか、それぞれの違いをご紹介させて頂きます。

地震対策「免震・制震・耐震」の違いとは?

免震・制震・耐震、言葉として似ていても構造は全く異なっています。まずはそれぞれの違いをポイントでご紹介いたします。

構造の違いとは?

免震構造は地震の揺れを建物に直接伝えない構造

地面の上に作った基礎と建物との間に免震装置を設置。免震装置を間に挟むことで地震の揺れを免震装置が受け流し、建物に揺れを直接伝えない構造です。

制震構造は地震の揺れを吸収する装置を設置した構造

建物にエネルギーを吸収するダンパーと呼ばれる装置を設置し地震の振動を軽減する構造です。上階ほど揺れが大きな超高層ビルなどに効果的で、風揺れ対策としても有効。免震に比べてローコストで設置することができ、耐震構造の建物に施し耐震性能を向上させることができます。

耐震構造は地震の揺れに建物自体が耐える強度を持った構造

建物自体を地震の揺れに耐えるよう柱や梁・壁を頑丈にし、地震でも倒壊しない強度で作られた構造です。震度5強程度の地震の揺れでは、ほぼ損傷しない。震度7の大地震でも倒壊・崩壊しないことが現行の法律で求められています。尚、1982年以降に建築されたマンションは原則、前述の耐震構造となっています。

揺れの違いとは?

免震構造の建物内部は地表より小さな揺れになる

地面と建物の間に免震装置を挟んでいるため揺れがダイレクトに伝わらず、免震装置が地表面の揺れを吸収し、ゆるやかな横揺れへと変換、建物は地面より小さな揺れとなります。そのため、同じ震度の地震が発生した場合、制震・耐震に比べ、家具の転倒リスクや食器・ガラスなどの破損の可能性は低く、建物自体の躯体損傷の可能性も低くなっています。

制震構造の建物は地表の揺れより小さくはならないが、耐震構造より上階になるほど揺れを抑える

高層ビルは上階ほど揺れが激しくなりますが、制震構造は高い建物の上階になるほど揺れを抑える特徴があります。しかし、地表の揺れが建物にダイレクトに伝わるため、揺れは地表よりも小さくはなりません。建物の躯体の損傷の可能性は低いものの、家具の転倒リスクなどは免震に比べ高くなります。

耐震構造の建物は大地震でも建物が倒壊せず避難できることが前提

日本で最も取り入れられている耐震構造の建物は、地震の際に倒壊しないように建物自体の強度を上げる工法のため、地震の揺れはダイレクトに伝わります。そのため、上の階に行くほどに揺れは大きくなり建物内部の家具・家電の転倒・破損の可能性が大きくなるため、固定するなどの対策が必要です。また、地震による躯体損傷の可能性は免震・制震よりも高くなります。

地震に対して効果的なのは免震構造

これまでの説明からも分かる通り、揺れを軽減し家具などの転倒リスクが低く、躯体損傷の被害の可能性が低い免震構造が地震に対しての安全面では優れているように思われますが、耐震構造に比べて普及していません。理由としてコスト面や工期が長くなるなどのデメリットもあるほか、免震構造は地震の大きさやタイプによって効果が出にくい場合もあります。

普及しているのは耐震構造

日本の建築基準法などの法令で定められているため、築年数の浅い住宅は耐震構造となっております。また、耐震補強なども制震・免震に比べて費用も抑えることができます。

まとめ

免震・制震・耐震は構造自体が異なっており、それぞれに特徴があります
免震は揺れが直接伝わらないため地表面より揺れは小さく、家具転倒の危険性が低く建物の損傷リスクも最も低くなっています。しかし、費用や工期などのデメリットもあります。
制震は高層階になるほど揺れを抑える特徴がありますが、家具転倒の危険性があるため固定するなどの対策が必要です。
耐震は建物自体の強度を高くし、倒壊を防ぐことが目的です。そのため、揺れはそのまま伝わるため上層階に行くほど揺れは大きくなり、家具転倒のリスクも高まるため対策を行う必要があります。尚、近年の住宅は耐震化されており、最も普及されている構造となっています。
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執筆:FUKUYAタウン 編集部

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FUKUYAタウン 編集部

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